中国料理 安記
社畜らしく、日々年度末の余波に苦しめられつつ仕事をこなしていたが、やはり中華を欲する心は止められない。
というわけで今回行ったのは御幸橋近くの交差点を吉島方面へ南下すればすぐ見える「中国料理 安記」。前から存在は知っており、気になっていたのだ。
お昼時、少し早い時間に伺ったので、まだお客さんは2,3名のみ。
2人席に通してもらい、メニューとにらめっこする。この日はチャーハンの気分だったのでそちらにしよう…と思ったが、セットで餃子付きもあるとの事。
こりゃー頼むしかねえでー、と迷わず炒飯餃子セットを注文。
いかにも町の中華屋さんという良い意味で年季の入った店内を眺めていると、ささっと提供された。良いスピード感だ。
まずは炒飯からの提供。サラダやスープも付いていてありがたい。スープはよくある中華スープではなく、コーンの旨味たっぷりの若干変則的なものだった。
炒飯は良く炒められており、パラパラッと見事なほぐされ具合だ。味も素朴なので次から次へとかきこんでいってしまう。かなり当たりのお店ではないだろうか。
そして今回驚いたのは餃子だ。見た目はありふれた冷食餃子の如き雰囲気だが、中に入った肉ダネの味付けがしっかりとしており、2口で食べようとすれば肉汁が溢れ出て飛び出すのだ。
餃子の気分の日はこれだけ食べに来ても良いくらいの完成度だ。美味しい餃子もまた貴重なのでありがたく食す。
セットで750円ほどと価格も良心的なのだ、これはローテーションに入ってくるレベルだと感じた。満足感を胸にお店を後にした。
ご馳走様でした!
【番外編】魚神(香川県)
祖父の7回忌があるという事で実家に帰省したのだが、その際に行ったお店について書こうと思う。
さすがに7回忌ともなると親族の参加もほとんどなく、お坊さんからお経と有難い話を聞くだけでつつがなく終了した。
少しこの世の儚さに思いを馳せつつ、せっかくなのでとお昼ご飯を食べに行ったのが「魚神」というお店だ。
ザ・郊外とも言うべきど田舎一直線の場所になさあるのだが、車社会の香川県では距離はそう大した問題ではないのだ。
さてお店の方はというと、いかにも法事後の会食で使えるお店といった趣だ。個室で卓を囲んで思い出話に花を咲かせる。
目玉メニューとして扱われていた魚神定食を選ぶ。写真を見ただけでも美味しそうだが、実物はこれいかに。
近況報告やら、同級生の誰それ君が今度結婚するだの、田舎感全開のトークをしていると運ばれてきた。
圧倒的、という言葉に尽きる。マグロ丼だけでも十分なのにお刺身天ぷら茶碗蒸しと全力フルバーストを叩き込んで来ているではないか。
まずはお刺身から。
美味しい!鯛とハマチのお刺身が鮮度を保つように氷で冷やされており、身が引き締まっている。鯛はコリっとした食感が感じられる程の鮮度だ。
お次はマグロ丼へと手を伸ばす。
ネギトロが真ん中に載せられつつも大きな切り身が存在感を示す。こちらも美味い!
ご飯は白米か酢飯か選択でき、酢飯にしたのだが酢による爽やかさでグイグイ食べ進んでいける。
自然と会話も弾み、美味しい料理は次々とお腹に収まっていく。肩肘張らずに過ごせるという点でおばあちゃんの家に行ったような大らかさのお店であった。
また機会があればぜひ来たいと思わせる味と雰囲気だった。久しぶりの贅沢は良いものだ…!
ご馳走様でした!
明昌飯店
いつものように身体が中華を欲しがりだしたあくる日。
欲しがりさんの身体を満たすため、街中へと繰り出した。今日はそうだ、知り合いに勧められた中華料理屋に行ってみよう。
中東通りと平和大通りの交わる場所近く。「ラーメン横丁七福人」の文字が目に入る。今日のお目当てはこの七福人が一角、弁天さん(らしい)の「明昌飯店」だ。
薄暗い廊下を奥へ奥へと進んでいく。ドン突(これは関西弁らしい)までいくとそのお店は果たしてあった。
お客は1人もおらず、店主の方はスマホをいじっていた。
それがどうした!美味けりゃいいんだよ!の精神で席に座り、麻婆丼を注文した。さすがに1人もいないだけあり、速攻で出てきた。
見た目はばっちり、味の方はどうか 。一口食べて出たのは「熱っ!?」
そう、半端ではない熱さなのだ。口内やけどは確実と思えるそれはしっかりと底焼きを行っている証拠であろう。
地獄のマグマの如き熱さであるが、それがまた美味しさを引き出しているのである。
また、このお店の麻婆豆腐は肉のうまみがしっかりと感じられる。
辛さについてはやや控えめだが、安定した肉感と強烈なHOTさで息もつかせぬ間に食べきってしまった。
山椒を自分の好みでドバドバと振りかけられれば更に自分好みの味になる予感がした。
やはり食に関する口コミは一度行って確かめるべきだと感じたお店であった。
噂に違わぬ良きマーボーであった。
ご馳走様でした!
BIG HORN STEAK
とある日。お昼にうどんを食べようと少し歩いて向かったお店が閉まっていた。
サラリーマンのお昼は短い。このままではマズいと焦りつつ、近場の地蔵通りへと向かった。ここには美味しい汁なし担々麺のお店があるのだが、出遅れたせいでそちらも既にいっぱい。
しばし途方に暮れて、さてどうしようかと思っているとすぐ側の立て札に「ランチ」の文字が!よくよく見るとすぐ横の階段を登ればお店があるだそうだ。これは行くしかない。
偶然に誘われやってきたのはその名も「BIG HORN STEAK」。名前の通りステーキが売りのお店のようだ。
開放的な店内に入り、促された席に着く。ランチメニューはいくつかあるようなので、デミグラスハンバーグのランチを頼んだ。
お味噌汁と漬物取り放題という事で、汁物をすすりながらしばし待つ。地蔵通りには本当に色々なお店があって来るたびに発見があるぞ。
さて、ハンバーグの到着だ。
もう既に美味しそうじゃないか。熱々ジュージューと音を立てて運ばれてきたハンバーグ。ナイフを入れると肉汁が滴る…ああ、ガッツリ。
デミグラスソースを纏ったハンバーグがご飯と合わない訳がないんだよなあ。一口目からノンストップでパクつき、一息に食べ切ってしまった。
肉感あるしっかりとしたハンバーグに味噌汁まで付いて850円ほど。満足感も非常に高い!
ハンバーグも良いが、ぜひ次はステーキランチにしようと思ったのであった。必ずまた来るぞ。
ご馳走様でした!
豚屋 とん一
仕事帰りのある日、買い物ついでに晩御飯を食べて帰ろうと思い、御幸橋近くのゆめタウン広島へと足を運んだ。
適当にフードコートで済ませるか、と思っていたのだが、なかなかお腹が空いており気分はかなりのガッツリモードだった。
フードコートでガッツリ…何にしようか。しばし悩みながら歩いてみると、トンカツやカツ丼を出すお店があった。その名も「豚屋とん一」。
ここなら間違いなくガッツリだろうと思い、注文の列に並んだ。
…しかし、この日はどうもトンカツの気分ではなかったので、代わりに鳥の唐揚げ定食を頼む。
「こちら、これから揚げますので少々お時間頂きますがよろしいですか?」と聞かれたが、揚げたてが出てくるならば全然よろしい、いくらでも待ちますとも。
言葉通り揚げあがるまで少し待ったが、無事アツアツのご飯が提供された。
!?
予想よりも唐揚げが大きい。それに乗ってる量も多い。これでもかという数の暴力やないかー、と思いながらもまずは一つ食べてみる。
カリッサクッ。ジュワッ。
揚げたてで軽やかな片栗粉の衣を纏っており、噛んだ時の食感が嬉しい。肉汁もたっぷり溢れてきて美味しく、キャベツもドンと盛ってくれているのでくどさも感じず食べ進んでいける。
重量級の打線だが、ドンドン箸が進んでしっかりと食べ切ってしまった。
マヨネーズが味の散歩道で出てくるが、付け塩も少量あればなおバラエティに富んだご飯となりそうだった。
フードコートと侮るなかれ。ガッツリ欲を満たしてくれるお店はたくさんあるのだと感じてゆめタウンを後にしたのだった。
ご馳走様でした!
響(お好み焼き)
ちょっとした用事で岡山方面へ車走らせた帰り。いつも西条ICで降りて下道で広島市に帰るのだが、その時に時折訪れるお店がある。
日本三大酒どころとして有名(らしい)酒都西条だが、縁があり以前住んでいたので懐かしい気持ちになる。
本筋からは逸れるが毎年10月に開催される酒祭りは全国各地のお酒が真っ昼間から飲み放題(入場券を買えば)なのでお酒好きは一度は訪れたい。
さて今回訪れたのは東広島市の下見にあるお好み焼き屋「響」。広島大学の程近く、1本入った道にある。
見た目通りこじんまりとした店内だが、いくつかテーブル席があるのと鉄板前のカウンター席がある。
こちらのメニューは近くの地名を冠していたりと、なかなか面白い。
しかし、最もよく頼むのは店名そのもののメニュー名である「響」だ。そばまたはうどん玉にチーズインしたド安定な美味しさだ。無料のキャベツ大盛りサービスももちろん頼む。
このお店はしっとり優しく焼くため、提供にやや時間がかかるのだが、しっとり派としてはむしろ願ったりなのである。
しばし待ってから、響が届いた。
このこんもり感…素晴らしい。富士山よろしく悠々とした佇まいではないか。
見た目100点、では味はどうか。
もちろん100点だ。しっとりとして甘みの出たキャベツに豚バラとチーズがコンビネーションを組んでくる。量はガッツリしてても優しい味付けなのも相まってあっさり系として成り立っているのだ。
ドンドン食べ進んでも飽きの来ない味わい。間違いなく食べた人を満足させてくれる味と量だ。
正直な所、自分の好みの中では一番美味しいお好み焼き屋だと思っている。値段もこの大きさで響が830円と言う事なしだ。
酒蔵観光ついでに西条へ訪れた際にはぜひ寄って欲しいお店なのであった。
ご馳走様でした!
極楽亭
宇品の電停沿いの道から一本入った所に中華料理屋らしきお店があるのを以前発見して、ずっと気になっていたのでこの度行ってみた。
宇品五丁目の電停から東に抜ける道へと進むとすぐの所にある。その名も極楽亭。良い名前ではないか。
お店に入ると常連さんらしき団体客が1組とソロがちらほら。素直にカウンターに座る。
メニューを確認し、炒飯セットにしようか悩んだが、今回は麻婆丼を頼んでみることにしよう。麻婆はお店ごとに味付けや方針が違って面白い。辛さを選べるとのことで、辛めをオーダーした。
待ち時間をお店に置いてあるスラムダンクを読んで待っていると、意外と早く提供された。ご対面である。
色はそこまで赤くなく、オーソドックスな雰囲気。味の方は…美味い!
辛さはそこまでではないが、挽肉の塊がゴロゴロと入っていて噛みしめる事でジュワッと肉汁が溢れてくる。ただ辛いだけの麻婆と比べてご飯に乗せる事で真価を発揮するタイプだ。
熱々なのに次から次へと口に放り込んでしまう。家庭的な肉ゴロゴロ感を楽しんで、瞬く間に食べ終わってしまった。これで600円は素晴らしいと言える。
町の中華料理屋はこのワクワク感が素晴らしい。また訪れたいと思えるお店だった。
ご馳走様でした!